2025.11.26
タイ旅行博の記録|FITフェア 2025 Visit Japan FIT Fair #17
投稿日:2025年11月26日

宿と地域の誘客専門家。旅のしごとainiです。
2025年11月、信州上田観光協会はタイ・バンコクで開催された訪日旅行博「FIT Fair」に、ブースを出展しました。インバウンド推進部会として私も参加。2023年より3回目の出展となります。タイ人の訪日旅行の熱気や、ブースで受けた質問、訪日旅行のトレンドについてご紹介します。
タイ旅行博ってどんなイベント?
FITフェアは、毎年11月にバンコクの中心にある巨大なショッピングセンター「サイアムパラゴン」で開催される、訪日旅行を促進する日本政府観光局(JNTO)主催の大規模イベントです。
開催日時: 2025年11月21日(金)〜11月23日(日)の3日間
開催場所: タイ・バンコクのサイアムパラゴン5階
主催:日本政府観光局(JNTO)
2024年の来場者数:62,000人

今回の開催では、日本側から約80ブース、タイ側から約38ブースが出展。
日本側ブースでは、各自治体や観光事業者がパンフレットやノベルティを配布しながら地域の魅力をPR。
タイ側では、旅行会社や航空会社が訪日ツアー商品の即売を行い、旅行検討中の来場者がその場で予約できる環境が整っていました。
さらに、タイの人気アイドル、占い師、インフルエンサーが登壇するイベントも多数開催。
ステージ周辺は常に人が集まり、会場全体が終日にぎわいを見せていました。
ちなみに、昨年の日本側出展数は67ブース。今年は13ブース増となり、タイ市場における日本への関心がさらに高まっていることが分かります。
来場者は、旅行情報収集を目的としたファミリー層やシニア層が中心で、今回も会場は熱気と活気にあふれていました。

上田ブースの内容と来場者の反応
今回、上田市のブースでは来場者に対し観光パンフレットの配布を中心に上田市の魅力をPRしました。主に配布したパンフレットは2種類。
- 観光案内の総合パンフレット(英語版)
- 上田城の桜の魅力を紹介したパンフレット(タイ語版)
また、今年11月から観光協会の公式サイトにて宿泊予約が可能になったので、予約ページのQRコードを掲載したポストカードを配布。
上田観光協会の公式SNS(Facebook・Instagram)をフォローしていただいた方には、ノベルティをプレゼント。ノベルティは、上田城×桜をデザインしたうちわとオリジナルステッカーで、タイ人来場者にも大変好評でした。
想定を上回る来場があり、最終日にはパンフレットがすべて配布終了となりました。来年はより多くの部数を準備する予定です。
さらに、長野県観光機構が企画した「スタンプラリー」も大きな反響を得ました。
長野県内の10ブースを回ってスタンプを集める形式で、すべてのスタンプを集めた方にはプレゼントを進呈。来場者が楽しみながら県内複数地域の情報に触れる仕組みとして、非常に効果的な取り組みとなりました。
SNSフォロワー数の推移(3日間合計)
- Facebook:+715名
- Instagram:+390名
タイではFacebookの利用率が非常に高く、今回のようなキャンペーンとの相性も良好でした。現地のSNSトレンドを意識した情報発信が、今後のプロモーションにおいても重要な鍵となりそうです。




タイ人旅行者の訪日トレンドと関心の高まり
来場者とのやり取りを通じて、タイ人旅行者の最新の訪日傾向がより明確になりました。
- 旅行計画: 訪日経験のあるリピーターが多く、次回の訪日旅行もすでに日程が決まっているケースが多数見受けられました。
- 旅行目的: 特に関心が高かったのは、桜、温泉、雪景色、グルメ、神社仏閣などの自然・文化体験。
- 旅行スタイル: 家族旅行や夫婦旅行が中心。個人旅行の割合が増加傾向にあります。
- 旅行時期: 訪日時期は、年末年始やソンクラーン(タイの旧正月・4月)などの大型連休に集中。期間は一週間前後の中期滞在が多く、宿泊・体験型消費への意欲も高い印象でした。
特に「桜」「温泉」「雪」に関する質問が非常に多く、それらが揃う地方観光地への関心が高まっていることが伺えました。従来の都市型観光地に加えて、“地方の魅力”をどのように訴求していくかが、今後の誘客のカギとなりそうです。
今回のFITフェアのテーマでもある「まだ見ぬ日本」にふさわしく、来場者の多くが「すでに東京や大阪など主要都市は訪問済み」であり、「次はもっと深い、まだ知られていない日本を知りたい」という意欲を持っていたことが印象的でした。
来場者からの具体的な質問とニーズ
会場では、多くの来場者から具体的かつ実用的な質問が寄せられました。
- 上田はどこにあるのか? 他の有名観光地との位置関係は?
(例:長野市、松本、上高地、白馬、高山などとの距離感) - どの空港からアクセスするのが便利か?
(成田・羽田・中部国際空港などの比較) - 上田まで新幹線とレンタカーではどちらが便利か?
- 桜が見られるのは何月頃か?
- 雪景色が楽しめるのはいつか?
これらの質問から、すでに訪日旅行の計画を立てている段階の方が多く、より具体的かつ現実的な情報が求められていることを強く実感しました。
また、「有名すぎない」「混雑しすぎない」桜スポットを探している来場者が多いことも印象的で、そういったニーズに対して上田の桜の魅力がマッチしていることを丁寧に伝えることができました。
訪日観光の関心キーワードにも毎年変化が見られ、
- 一昨年は「富士山・河口湖・東京・京都」
- 昨年は「松本城・上高地」
- 今年は「長野市・白馬・名古屋空港」
といったワードが頻繁に聞かれ、旅行トレンドは短期間でも大きく移り変わることを肌で感じました。だからこそ、最新の現場の声をリアルタイムで拾うことの重要性を改めて認識できる機会にもなりました。
インフルエンサーとの連携で認知度アップ
今回は、タイ人インフルエンサー6名に上田ブースへご来場いただき、各自のSNSを通じて上田の魅力を発信していただきました。
タイではSNSの影響力が非常に大きく、特にFacebookやInstagramを通じた拡散効果が高い傾向があります。今回の取り組みを通して、現地ユーザーに届くコンテンツ設計や、体験型の発信スタイルの重要性を再確認する機会となりました。
今後もこうしたインフルエンサーとの連携を通じて、より多くの現地ユーザーに“行ってみたい日本”としての上田の魅力を伝えていきたいと考えています。
旅行会社・メディア訪問による広報活動
フェア期間中は旅行会社ブースを訪れ上田をPR。3年目ともなると私を覚えてくださっている方もおられ、継続的に接点を持つことの重要性を改めて感じました。またイベント翌日には現地のメディアや旅行会社を訪問し、上田の魅力や観光資源についてプレゼンテーションを行いました。
各社1時間程度ずつじっくりお話を伺うことができ、タイ人の訪日旅行の傾向をお聞きしたり、今後のPRに向けてアドバイスをいただいたりとても有意義な時間となりました。
タイ最大級の掲示板サイト「Pantip」の編集部では、「今、タイ人に大人気の上高地も、8年前にPRを開始してから、認知され人気になるまでに5年かかった」という貴重なお話を伺うことができ、長期的なPR活動が必要であることを改めて教えていただきました。
こうした訪問を通じて、現地メディアとのネットワークを構築できたことで、今後のPRや実際の誘客について期待できる結果となりました。
さらに今年は、タイ向けのプロモーションを得意とする日本の企業関係者が多数ブースに来訪されたことも大きな特徴の一つでした。
現地での反応や観光コンテンツに高い関心が寄せられ、今後の連携や新たなプロモーション機会につながる可能性も感じられました。

7. まとめ|リアルな接点が今後の戦略の鍵に
今回で3回目の出展となるタイ旅行博を通じて、タイ市場における訪日旅行への関心が年々高まっていることを強く実感しました。
会場での来場者とのやり取りを通して、刻々と変化する旅行ニーズを“肌感覚”で把握できたことは、今後のプロモーション設計において非常に大きな収穫でした。
また、ブースでの直接的なPR活動に加え、SNSを通じた情報発信、さらには現地メディアとのネットワークづくりといった立体的な広報アプローチが、より効果的な誘客につながることを改めて確認できました。
特に今回は、“旅行者の具体的な質問や反応”から、商品造成や受け入れ体制の見直しなど、実際のビジネスに直結するヒントが数多く得られたのが印象的でした。
「どの空港からアクセスするのが良いか」「どの時期にどんな体験ができるか」などのニーズは、宿泊・交通・体験を組み合わせた旅行商品の開発や、現地パートナーとの協業に活かしていける内容です。
今後もこうしたリアルな接点を大切にしながら、上田の魅力の発信を継続し、誘客促進につなげていきたいと考えています。タイ市場向けのプロモーションや誘客に関するご相談・ご質問、または協働のご希望などがございましたら、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
皆さまと一緒に、上田の魅力をさらに広げていけることを楽しみにしています!
最後に、今回の3日間のフェア出展、旅行会社への訪問、インフルエンサー招聘企画などにおいて、さまざまな面で多大なサポートをいただいた株式会社OHのヌイさんに、心から感謝申し上げます。
現地での手厚いサポートがあったからこそ、ここまで充実した活動が実現できました。本当にありがとうございました!